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2021/1130

その他

「ベーシックインカム」という言葉を最近耳にしませんか?

「ベーシックインカム」とは、政府が性別、年齢、収入・所得に関わらずすべての国民に、
一定(生活に必要な最低限)の金額を無条件で支給する制度のことです。
英語では“basic income”、つまり「basic=基本」「income=収入」という意味です。

「ベーシックインカム」の歴史は200年以上前から始まったとされており、
随分昔からある考え方です。

なぜ、今この「ベーシックインカム」が注目されているのでしょうか?

ここ近年、貧困層の割合が増えつつある中、世界的パンデミック(新型コロナウィルス)で
一気に加速したことで注目度が上がりました。
そもそもこの問題は2030年に迎えるだろうとされており、
制度としても世界各地で検討がなされていました。
また「貧困」問題については、前回ご紹介しましたSDGsとしても掲げられており
地球規模で取り組まなければならないことの1つです。
このベーシックインカムは世界各地で実験が行われていたりもしますが、
今現在では、実験の検証が中々できていない状況にあります。

制度だけを単純に読むと、単純に良い様に見えます。

この制度の良い点としては、貧困削減や、複雑化した社会保障を一本化して
行政の事務コストを減らす効果や、少子化対策にも有効とされています。
貧困をなくし、子供が増えれば、未来は明るくなる兆しにあると考えます。
一方、課題として挙げられている点は、財源の確保、労働意欲低下、
経済競争力低下などがあります。
日本では、今の社会保障制度はどうするの?これって生活保護とどうちがうの?などなど、
具体的に検討していくと課題は山積みです。

困難だからといって、このまま先延ばしや放置できない問題でもあります。
昨今の課題や問題は、働き方の改革や制度などを含みながら多岐にわたり、複雑化してきています。
一つひとつ紐解き、その時々で最善の選択・決断を、また新しい方法を創り出すための行動が
全世界で求められているのはないでしょうか。
今後の世界の動きに注視しながら、日本の制度への取り組みにも注目を、
さらには私たち自身にも置き換えて考え関心・興味を持ち、知ることが大切な第一歩と思います。